ビックリマンのストーリーを悪魔側から考察する試み

ビックリマンのストーリーを悪魔側から考察する試みです。

(仮)激闘! 次動ネブラ

ヘッドロココ達、聖戦士軍団はさまざまな困難に乗り越え、ついに目指していた次界に到着しました。

 

聖典に従い、ヤマト神帝を先頭に進んでいく聖戦士軍団。

その時でした。突然、ヘッドロココの体を強い光が包み込みます。

 

騒然となる聖戦士軍団でしたが、ヘッドロココを包んだ強い光は、

一筋の光「壮聖光(そうせいビーム)」が放ちました。

その光はヤマト神帝を包み込みます。

 

ヤマト神帝 → ヤマト爆神

 

新たな天使ヘッドの誕生の一方で、ヘッドロココは聖耀体化(セントきたいか)し、光と共に消滅したのでした。

 

ヤマト爆神の頭には、積星(バイルせい)と呼ばれる星が輝いています。

この星には、ヘッドロココの魂が宿っているとされ、消滅してもヘッドロココは、ヤマト爆神を守護しているのでした。

 

さて、これまで聖戦士軍団を率いてきたヘッドロココを失いましたが、新たなリーダーとして、ヤマト爆神が聖戦士軍団を率います。

そして、目指してきた次界の第一エリア「次動ネブラ」に足を踏み入れます。

 

次動ネブラは、不思議なエリアでした。

重力が上に働き、万物は常に動き続け、木は空に向かって根を張る不思議な世界でした。

また、地中に源祖球(げんそきゅう)と呼ばれるエネルギー体があり、そこから祖球泡(そきゅうフロス)が地表に湧き出していました。

 

新天地として、天使を移住すべく聖戦士軍団は探索を開始ます。

次動ネブラには原住民がいました。

お守りのサルとこの地を収める女王でした。

 

聖戦士軍団は、次動ネブラが天魔界に勢力に脅かされている事を知ります。

次動ネブラの女王ヘラは、ワンダーマリアに操られ、悪魔ヘッド「ダークヘラ」となり、悪魔側の指揮官となっていました。

ダークヘラは、陽動念動と呼ばれる魔力を持っており、超念魔に似た悪魔を操る力を持っていました。

 

また、ダークヘラは、次動ネブラを魔として征服するために、大きな使命を与えられていました。

巨大要塞・魔幻型(まげんモデル)の完成です。

陽動念動を用い、造魔竜鬼と呼ばれる土木建築が得意な悪魔を率いて、魔幻型の完成を急がせています。

さらには、次界道で戦った超念魔をあやつるデビリン族の増長型や、悪球エリアで葬ったはずの悪根鬼たちが天使の因子を奪って再生魔鬼となり、魔幻型を守っていました。

この魔幻型は、地中の源祖球からエネルギーを吸い上げ、これを悪魔エネルギーと変換、次動ネブラに超念魔を発生させていました。

これにより、次動ネブラは悪魔が活性化する環境になっていました。

 

この状況では、天使の移住どころではありません。

天聖界は、悪魔から次動ネブラを解放する事および魔幻型完成阻止を決断します。

 

これに際して、天聖界から造魔竜鬼殲滅のため円神子が到着します。

天聖界がこれまで以上に迅速に援軍が送れたのは訳がありました。

消滅してしまったヘッドロココがこれまで通ってきた道にはウィングパスストリームと言う気流の道が出来ていました。

この気流によって螺エリアは消滅。

天使たちはこの道を通ることで、素早く次界へ到達する事ができるようになったのでした。

 

さらに、次界道の時を同じく、天聖界にいるアーチ天使たちが神帝の盾から幻神として現れたのでした。(出幻)

幻神たちは、先の幻神たちと同じく老天使たちのもとで保管されていた強力な神器を携えていました。

 

天聖界側の陣容も整い、いよいよ戦闘が始まります。

第四次聖魔大戦 ネブラウォーズの開戦です。

 

ここで少し考察です。

造魔竜鬼は見るからに土木作業に特化しており、戦闘員としての戦力とは考えにくいような印象です。そう考えると、前線より奥に配置されて建築作業を続ける造魔竜鬼。その護衛として前衛に、デビリン族増長型、そして再生魔鬼。これら全体を束ねる指揮官としてダークヘラと言う布陣と考察します。

数の面では心もとないですが、護衛たちはなかなかに強力かつ魔幻型による悪魔の活性化が味方すると言う感じでしょうか。

 

一方、天聖界側としては、まずは魔幻型の完成を阻止したいところですが、その正しい位置を把握する事が出来ずにいました。

そのため、この作業員である造魔竜鬼を潰してしまいたいところです。

(この先の戦闘状況の詳細は私の想像部分もあります。)

 

さて、火蓋が切って落とされた大戦ですが、円神子が、予定通り、建築部隊であるの造魔竜鬼に狙いを定めます。

ヤマト爆神と共に前線を抜けます。

ヤマト爆神はそのままダークヘラと一騎打ちを挑みます。

 

前戦では、再生魔鬼が、天使の理力をも利用した理魔力(りまりき)を駆使し、猛威を奮います。

さらに、デビリン族も超念魔に加えて、次動ネブラのエネルギー源たる源祖球から発生した祖球泡(そきゅうフロス)からの力も得て、非常に強力です。

しかし、天使側は、猛威を奮っていた再生魔鬼を天使理力アップ帝使が止め、再生魔鬼を見事に打ち倒しました。

逆に、このデビリン族は、幻神たちを捕捉、これを打ち破ります。

 

この時、オアシス幻神は、手にしていた聖鏡盤(せいきょうディスク)が天に放ちます。

この聖鏡盤(せいきょうディスク)魔幻型の位置を明らかにし、その情報はヤマト爆神に届けられます。

敗れたものの幻神たちは、大きな仕事を果たします。

 

一方、前線を抜けた円神子は、造魔竜鬼を爆撃。これを撃破します。

これで魔幻型の完成は阻止された。。。。かに思われましたが、時すでに遅し。

造魔竜鬼の役割はすでに完了しており、最後のパーツが揃えば、魔幻型は完成する状況になっていました。

撃破された造魔竜鬼は、そのまま魔幻型モデルへ吸収され、敗れてなお魔エキスとしてそのエネルギーを吸収され続けます。

 

また、ダークヘラと戦うヤマト爆神は、有利に戦闘を進めますが、突如ダークヘラの持っていた造魔棒(ぞうまスティック)が肥大化、一体の竜「魔覇ドラゴッド」となり、魔幻型へ向けて飛び立っていきました。

 

この魔覇ドラゴッドこそ、魔幻型は完成の最後のパーツでした。

魔覇ドラゴッドは、魔幻型の頂上に安置すると魔幻型と一体化しました。

また、そこには魔幻型を始動するべく1人の悪魔ヘッドが姿を表しました。

 

魔魂プタゴラントン

 

ワンダーマリアの腹心、魔魂プタゴラントンは、魔覇ドラゴッドに魔魂を注入し、魔覇ドラゴッドの右目が開眼する時を待ちます。

その時こそ魔幻型は始動をはじめるのです。

 

続く。

 

ここから考察です。

まずは、天魔界全体から見た次動ネブラの統治とワンダーマリアについてです。

第8回の動画で、天魔界の次界進出の目的を、天聖界の次界進出を阻む事での天使勢力の指揮低下と、次界資源を天魔界で活用する事での国力増強と考察しました。

 

その命を受けたワンダーマリアは、まんまと天使を出し抜いて、次界第一エリアを制圧。しかも、現地の資源(源祖球)を活用して、悪魔が活性化する環境を構築、さらには、素早く要塞化まで行ってしまう仕事ぶりは本当に有能です。

 

さらに、現地資源の活用と言う意味では、女王ヘラと言う人的資源を洗脳と言う形で、天魔界側の戦力として活用していたりもします。

また、これには大きな戦略があったと考えます。

 

女王ヘラが統治していた国の姿がストーリー上見えないですが、女王と言うからには、その国民がいた。とここでは考察します。

侵略した国を、侵略した側が統治するのは非常に難しいものです。

当然、侵略された側の国民は反発を覚え、反抗し、抵抗勢力になる事が多々あります。

この統治を速やかに行うために、女王を生かし、洗脳という形であっても味方につける事で、次動ネブラの民をうまく統治・コントロールしたと思われます。

 

特殊な自然環境を持つ次動ネブラの中で、異国から来た悪魔勢力が、巨大な建造物である魔幻型を速やかに建築できたのも、次動ネブラの国民をうまく利用したと考えます。

もちろん、天魔界の土木技術や魔魂プタゴラトンの知恵もあると思いますが、

となると、造魔竜鬼は土木建築界では超エリートかもしれません。

 

こう考えると、めちゃくちゃ有能ですね、ワンダーマリア。

天魔界の知恵者、魔魂プタゴラトンの献策も大きかったと思いますが、この策を素早く実行に移せる判断力や実行力はまさにリーダーの資質を備えていると言えるでしょう。

 

ここまではスーパーデビルの指示以上の成果を出している印象です。

ただ、ワンダーマリアは魔幻型プロジェクトに、別の作戦をおそらく独断で持ち込みました。

 

次に、天聖界から見た次動ネブラです。

ダークヘラは、洗脳を受けているとは言え、次動ネブラを取り仕切る女王です。

実質的には天魔界が支配していますが、国としての体裁は、女王が取り仕切っています。

そのため、長老や縁神物は次動ネブラ王国(仮称)に対して反体制側に見えます。

つまり、これは次動ネブラ王国(仮称)の内乱であり、その内乱に天使たち参加し、反体制運動を支援して、次動ネブラ王国と戦っているようにも見えます。

逆に次動ネブラ王国(仮称)の支援国が、天魔界という感じです。

もちろん、現在の次動ネブラ王国(仮称)の政権は、洗脳と言う手段によって、天魔界の傀儡政権となっているため、ネブラのために天魔界を追放すると言う天聖界の大義名分は成り立ちます。

しかし、これは天魔界を追放した後、次動ネブラ王国(仮称)の民による新政権を樹立すると言う前提があってこそ成り立つと思うです。

もし、次動ネブラから天魔界勢力を追放したとして、次動ネブラ王国(仮称)の土地を統治するのは、誰でしょうか?

あくまで反王国運動の支援であれば、ネブラの民になるべきですが。。。

 

少し見方を変えます。

もし天魔界が次界進出をしなければ、天聖界のメンバーが次動ネブラに先に到着する事に成ります。

天聖界の目的は天魔界よりずっと重く、新たな移住先の開拓です。

しかし、次動ネブラには女王ヘラの統治する次動ネブラ王国(仮称)が存在しています。

どうするのでしょうか?

天使を次動ネブラ王国(仮称)に移住できるように交渉をするのでしょうか?

次動ネブラ王国(仮称)に住む天使達は、次動ネブラ王国(仮称)の民として、その統治下に収まる事になると思います。それはスーパーゼウスも含めても、王国のトップは、女王ヘラである事が筋だと思います。

スーパーゼウスがトップの体制を維持したいのであれば、移住は叶わないでしょう。

また、次動ネブラ王国(仮称)に天使を受け入れるだけのキャパ(土地や食料、資源、仕事など)はあるのでしょうか?

なければ、女王として、次動ネブラ王国(仮称)への天使の移住を拒否せざるを得ない事になると思います。

簡単な交渉にはならないと思います。

交渉が決裂した場合、天聖界は次界第一エリアの次動ネブラは諦めるのでしょうか?

天使ならそうかもしれません。

 

そう考えると、天聖界が次動ネブラを直接支配するためには、天魔界の介入による「女王側と反王国側での内乱」が起きている今の状況を利用するのが1番都合が良いのかもしれません。。。

 

一方、原住民として次動ネブラ「お守りのサル」が存在しています。

このお守りのサルたちは、魔幻型が建築されている事を知り、到着した天使たちにその事を伝えたとされています。

ただ、このお守りのサルたちが、魔幻型が建築されている事を知り得たのは、ウィングパスストリームによって発生した気流により、次動ネブラの霧が晴れた後なので、そのだいぶ前から、天魔界の魔幻型プロジェクトは着手されていました。

 

この事から、「お守りのサル」は女王ヘラの統治外の存在か、女王ヘラの国民だとすれば、魔幻型プロジェクトは一部の政治家だけの極秘事項だったのかもしれません。

 

最後に、悪魔側からではないですがヤマト爆神についてです。

リーダーたるヘッドロココが消滅し、ヤマト爆神が皆を率いて、次動ネブラの戦いに入っていきました。

 

ビジネスマンで例えるとこんな状況だと思いました。

「行くまでは道が大変だけど、行ったら受注できる仕事」があり、部長に同行。

現場につく直前で、急に部長が倒れ、その際に「君は課長に昇格してもらう。責任者を努めてほしい。よろしく」と言われ、突然責任者に。

現場に行ってみると、仕事はすでに同業他社に奪われている状況。

だからと言って、「もう他社が受注してました」と本社に戻れない状況。

そのため「顧客に同業他社から乗り換えてもらう」いきなり難しい業務が仕事に。

しかも、周りの部下は自分の同期だらけ。

同期の中で1人だけ出世して気も使う。。。

 

と言う感じでしょうか。

突然の抜擢でも、これに日寄らずにリーダーシップを発揮できるヤマト爆神も超有能!